【日程概要】
8:15 グリンデルワルト(Grindelwald）
10:15　ベーレック (Baeregg)
13:00　シュレックホルンヒュッテ着 (Schreckhornhuette)
14:30　シュレックホルンヒュッテ発
16:30 ベーレック
18:00　グリンデルワルト

グリンデルワルトのハイキングは、夏よりも９月の方が適しているのかもしれないと思うことがあります。夏場は日中の気温上昇が著しいので、地表の水分が蒸発して雲となり、夕方には雨となって落ちてくることが多いのですが、秋は涼しい分だけ天候が安定しているのです。９月は、夕立の心配をせずに陽がおちる時間までたっぷりとハイキングが楽しめる、そんな季節です。

道標にて、本日の行程「ベーレック」→「シュレックホルンヒュッテ」を確認します。ベーレックまでは1時間10分、シュレックホルンヒュッテまでは3時間50分がコースタイムです。グリンデルワルトからロープウェイを使ってプフィングシュテェック（Pfingstegg）まで登り、そこから歩き始めるのがよいでしょう。健脚を試したい方、ロープウェイ代を節約したい方には、グリンデルワルトから歩いて登るコースもあります。

ベーレックまでの道は、とても歩きやすく整備されています。ご年配のグループ、家族連れも多いようです。

プフィングシュテックから20分も歩けば、フィッシャーホルン(Fiescherhorn) の雄姿が目の前に。左の黒い三角がクライン・フィッシャーホルン(3,895m)。中央の雪壁の上のピークがグロース・フィッシャーホルン(4,048.8m)。（クライン＝小さい、グロース＝大きい）

10時頃、ようやく足元に陽が当たり始めました。朝陽が登山道を照らし始める瞬間が、私はとても好きです。

ベーレック小屋（Berghaus Baeregg）が見えてきました。小屋には美味しいレストランもあります。ここを最終目的地として歩いてくるハイカーも多いようです。朝グリンデルワルトを発ち、のんびり歩いて、お昼頃までにベーレック到着。氷河を眺めながら、ゆっくり昼食をとって、再度のんびりグリンデルワルトへ。こんな休日の過ごし方をヨーロッパの皆さんは楽しんでいます（ベーレック小屋では宿泊も可能）。

私たちはベーレックを越えてさらに足を進めました。氷河がどんどん迫ってきます。

シュレックホルン(Schreckhorn 4,078m) が見えてきました。写真右上がそれです。薄っすらと雲がかかっています。

シュレックホルンヒュッテの1時間手前あたりから、はしご、クサリ場が始まります。

はしご、クサリを使って、いっきに高度を稼ぎます。振り返ると、アイガー南壁(Eiger 3,970m)、メンヒ(Moench 4,107m) が見えました。

写真右の黒いピークがアイガー、左の台形ピーク（雲がかかっている）がメンヒ。

間近に迫る氷河のわきをどんどん歩いていきます。

ついには、辺り一面が氷河に。　本日の最終目的地シュレックホルンヒュッテ到着です。

見えている氷河はイシュメアー（Ischmeer）。氷河の白が目に眩しすぎるほどです。

シュレックホルンヒュッテを訪ねると、ヒュッテの管理人さん（写真の女性）がウェルカムドリンクをサービスしてくださいました。シュレックホルンヒュッテは、スイスアルパインクラブ（SAC）が管理・運営する山小屋で、シュレックホルン登攀のベースとして、またハイキングの宿泊・休憩地として利用されています。

ヒュッテの寝室を見学してきました。その清潔さに感動。次回は是非ここで1泊してみたいと思います。（宿泊費：1泊38フラン、食事代別）

帰りは前方にアイガーを望みながらのハイキングです。アイガー・ミッテルレギ稜(Mittellegi Hoenli) が美しく輝いています。

慎重にクサリ場を下ります。

シュレックホルンからも雲がとれ、全容がくっきり。

グリンデルワルトへ下山。振り返ると、フィッシャーホルンの白が鮮やかに浮かびあがっていました。