Boulderから車で1時間20分、今回のハイキング地点の駐車場へ到着。朝の7時すぎに着きましたがまだ車は少なく静かです。この時期は一年で最も旅行者が増え、午後になると200台以上の駐車スペースは埋まります。
ちなみに、この国立公園の麓の街、Estes Parkから山脈を挟んだGranbyという街までTrail Ridge Roadという道路が走っています。その道路の最も標高の高い地点が3,713mあり、そこからの眺めは一見の価値ありです。

本日は気温が高く無風だったものの、駐車場到着後すぐに雨。前回に引き続き雨模様でしたが、強雨ではなく、また雷の心配もなかったため予定どおり出発。
今回のルートは大きく分けて4ステージ。Bear LakeからEmerald Lakeまでの整備された歩き易い道を進み、それから道を外れゴロゴロした岩のエリアを氷河まで進み、それから氷河を登ってFlat Top Mountain頂上へ抜けて、下山します。
整備された道を、汗をかかない程度のスピードで進みます。我々以外まだ誰もおらず、聞こえるのはストームクルーザーに当たる雨音のみ。
30分でEmerald Lakeに到着。徐々に雨脚が強くなってきました。ここから通常の道を外れ、氷河にむかいルートを作っていきます。足元は”がれ場”で安定せず、標高も上がってきたため呼吸が乱れます。右に目をやれば先ほどいたEmerald Lakeが、左は数百メートルはあろうHallet Peak（ハレットピーク）という岩山の垂直の岩壁がそびえています。

巨大な岩のエリアを通過し、目指す氷河も近づいてきました。雨はやみ、空も徐々に明るくなってきました。途中巨大な動物の背骨を発見！　エルクか何かの死骸ではないかと思います。この辺りで一息入れ、氷河ハイキングの準備に取り掛かります。

今回は特にお互いロープで結ぶことはせずに、それぞれのペースで上を目指します。足を滑らせないように一歩一歩進みます。
とても日差しが強くなってきました。このような状況では目を保護するアイテムは必須アイテムです（標高1,000mあたり10％紫外線上がると言われています。また雪は紫外線を約80％反射すると言われています）。長時間太陽に目が晒されると雪目になる危険が伴います。過去、私は雪上でサングラスをしなかったために数回雪目になって翌日目を開けられないという経験をした事がありました…。

30分くらいで登り終え、駐車場から出発して3時間半後、標高3, 756mの頂上へ到着しました。相方がHallet Peakに行っている間、あまりに疲れたため雪の上で15分ほど昼寝をし、その後Jet BoilとOD コンパクトドリッパーでコーヒータイム。

風も爽やかで非常に気持ちの良い一時を過ごしました。相方はこの日のために凧を持参。上手く風に乗っていました。ここはちょうど大陸分水嶺が走っており、ここから西に水が流れれば太平洋に、東に水が流れればメキシコ湾に続きます。スケールの大きさを感じます。頂上では一時間ほど休憩。

帰りは通常のハイキングルートを戻ります。歩き易い整備された道をひたすら下ります。ここは馬での通行が許可されており、途中馬を止めておく丸太が立てられています。また眼下には先ほど通過したエメラルドレイクが見えます。晴天の日はエメラルド色の湖ですが、今日はあいにく曇りのため輝いてはいませんでした。
そして頂上から1時間40分後、ようやく駐車場に到着しました。非常に多くの訪問者がおり、朝の静けさが嘘のような騒がしさです。ハイキングフル装備の人から、カジュアルな格好の人まで多種多様でした。ロッキー国立公園では比較的緩やかな傾斜のハイキングコースが多数あり、多くの方々に親しまれております。ご興味のある方は是非遊びに来てください。